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乾燥した野花のクローズアップ

薄氷

  • 3月29日
  • 読了時間: 1分

更新日:3月29日

カーテンの隙間から差し込む薄明かり。

夜が明けるのが早くなった春。

心の薄氷にそっと指をつけてを作る。

イノセンスを纏った君はまだ寝ているのだろうなと想う。

早朝はいつもそう想う。

そう想っているといつも懲りずに薄氷を指で強く押してしまう。

そこにあいてしまった穴を見て、僕は何をしているのだろうと、はっとする。

しかし深夜から明朝にかけてまた穴は埋まっていく。

氷解せずにまた薄く凍り埋まっていくのだ。


そして翌朝、僕はまた懲りずに指で穴を開けてしまう。

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ずっと。

涙で前が見えない。 涙なんか出ないくせに。 心では止め処ない涙が流れているのに なぜか飄々と歩いている。 平気なフリして歩いて、過ごしている。 ずっと、ずっと、そうやって生きている。 いつまでも。いつまでも。ふわふわと。

 
 

「月が綺麗ですね」と僕は月を見上げて云う。 その日は大きな満月で本当に綺麗だったのだ。 そう云ってから暫く、僕は隣を歩く人が黙っていることに、はっとした。 明治大正時代の文豪の言葉を知っているのであろうか。 そう考えていると隣の人は明日のことを話し出した。 真意のほどは定かでない。 しかし、漱石のせいで意中にない人に突き放された気持ちであった。

 
 
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