ずっと。4月2日読了時間: 1分涙で前が見えない。涙なんか出ないくせに。心では止め処ない涙が流れているのになぜか飄々と歩いている。平気なフリして歩いて、過ごしている。ずっと、ずっと、そうやって生きている。いつまでも。いつまでも。ふわふわと。
薄氷カーテンの隙間から差し込む薄明かり。 夜が明けるのが早くなった春。 心の薄氷にそっと指をつけて 罅 を作る。 イノセンスを纏った君はまだ寝ているのだろうなと想う。 早朝はいつもそう想う。 そう想っているといつも懲りずに薄氷を指で強く押してしまう。 そこにあいてしまった穴を見て、僕は何をしているのだろうと、はっとする。 しかし深夜から明朝にかけてまた穴は埋まっていく。 氷解せずにまた薄く凍り埋まって
月「月が綺麗ですね」と僕は月を見上げて云う。 その日は大きな満月で本当に綺麗だったのだ。 そう云ってから暫く、僕は隣を歩く人が黙っていることに、はっとした。 明治大正時代の文豪の言葉を知っているのであろうか。 そう考えていると隣の人は明日のことを話し出した。 真意のほどは定かでない。 しかし、漱石のせいで意中にない人に突き放された気持ちであった。